なぜ花は匂うか 牧野富太郎
くうう、とてもいい本!
一体「植物」とは一体なんなんだという問いと、ハイデガー人が生きる意味は共存在だ、みたいなことを言っていると田中先生が教えてくれたけど、植物には与えられっぱなしで、それを愛するってどういう価値を感じたり、どう生きる意味と折り合いをつけているのかと、そんな気持ちにすごくちょっと答えてくれた気がした。
しかし牧野さんはとても変な人だと思うな。以下いくつか感動を!
竹についての話、「節があるゆえに中が空洞で筒になっています。それゆえ風に抵抗してとても強く容易に折れません。」「昔は地震が揺れると竹藪へ逃げ込んだといいます。」と、オトコは松で、女は竹だという前置きのあとに語る。竹、好きじゃないけど、好きになりそうだー!確かに竹は強いよねえ、とても。
椿の話、なんで椿は仰向けに必ず落ちるのか、落ちた花は受粉に参与するのか、という話。牧野さんは、具体的な植物観察から、人間を思う。
スミレの話、有茎種と、無茎種の二種類があることに感動。一般的なのは後者だと、ふむふむ。ネットで調べたら、そうか!ビオラは前者だ!だから花瓶に生けやすくて嬉しくなったんだった。あれは野生のすみれが痩せていてこけてるだけじゃなくて、そもそもビオラには茎が存在したからだったことに気づいた。
0コメント