日本を変える知

本田由紀さんの部分を念入りに読む。ブルデューの再生産を根底ながら、日本と今21世紀前半を語る言葉に、この人の話をもっと聞いてみたいと思った。後半の質疑部分の答え方にも、完璧な気持ちになる。これくらい話せる人になりたいと思う。

「ボンド」的な共同体への個人の所属のあまりに強い前提・要請がされてきた日本が、今迎えているのは核家族なんだけど、習慣的にその「ボンド(凝集性の強いまとまり、ロバート・パットナムによる。)」がつくった慣習は無くならない。ボンドを超えて人と人がつながる「ブリッジ」という緩く伸びやかで、個人がそこに全的に属さなくても構わないようなネットワーク的な関係性が日本はぜい弱だ、と本田さんはいう。

うまくまとめられないけれど、鬱陶しいくらいのボンドにいらいらした若者が、核家族をつくったけど、結局その粘着性や閉鎖的な生き方や慣習は変えられなかった。ゆえに個人主義的な領域は新しく作り出せず、孤立化、不安になっていくと。

本田さんは社会的な課題、雇用の格差などと同時に、個々人の意欲やのびのびとした自由、人間らしさを同時に語る。「個人的には、地味な日々の生活の中のしょぼい「小確幸(村上春樹より)」で十分な気がしています。そのための生活基盤と、各人が何を小さな幸せとみなすのかの自由を、すべての人にあまねく確保する、ということこそが、、、」と言っている。

…ぐちゃぐちゃだから、もう少し考えたい。

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